すばる動物病院という名前は、
私が大学生の頃に出会った
一匹の猫の名前からいただきました。
あの子と向き合った時間が、
私の獣医師としての原点になっています。
すばるは、大学生の頃の一人暮らしの中で迎えた、はじめての猫でした。近くの家の倉庫で保護された、生後1か月ほどの子猫。兄弟は皆カラスに襲われ、唯一生き残ってくれていたのが、すばるでした。小さな体で懸命に生きようとする姿に、ただ守りたいという気持ちでいっぱいになったことを覚えています。一緒に過ごした時間は、決して長くはありませんでした。
すばるは3歳のとき、FIP(猫伝染性腹膜炎)を発症しました。当時は、確立された治療法がなく、助けることが難しい病気でした。通っていた大学病院の先生方は、最新の研究や知見をもとに、できる限りの治療を尽くしてくださいました。
「治せないかもしれない」その現実を前にしながらも、「それでも、できる限りのことをしてあげたい」その姿勢を、私は間近で見ていました。どこまで治療をするのか。何がすばるにとって一番幸せなのか。答えのない中で、何度も悩みました。簡単な正解はありませんでしたがそれでも最後には、「できる限りのことはできた」そう思える選択をする事ができました。
現在、FIPは治療によって助けられる可能性のある病気になっています。医療は確実に進歩しています。
その進歩の裏には、答えのない中でも模索し続ける獣医師の姿があります。私もまた、あのときの経験を胸に、目の前の命に向き合い続けたいと考えています。
もし今、すばるを治療してあげられるとしたら。医学的に正しいだけでなく、家族の想いに寄り添い、最後まで一緒に考えてくれる病院で治療してあげたい。そう思います。すばる動物病院という名前には、命に向き合い続ける病院でありたいという私自身の決意が込められています。
ここは、ただ病気を治す場所ではなく、家族とその動物が安心して向き合える場所でありたい。
どこまで治療をするのか。何を大切にしたいのか。
その答えは、ご家族ごとに違います。
もし今、不安や迷いの中にいる方がいらっしゃるなら、
その想いをどうか一人で抱え込まず、私たちに聞かせてください。
すばるが教えてくれたことを胸に、
これからも一つひとつの命と、丁寧に向き合っていきます。
命に、まっすぐ向き合う
正しく、丁寧に伝える
想いに寄り添う
安心が続く場所である